研究内容紹介

原子力エネルギーは人類が実用化した最も複雑で巨大なプラントシステムにより生み出されています。山路研は原子力発電技術を体系的に学び、その事故と次世代の原子炉を研究する研究室です。第2世代〜第4世代の原子力発電プラントの過酷事故から次世代原子炉の燃料・炉心設計まで一貫してシミュレーションすることができます。家庭用ノートPCでもすぐにできるシミュレーションから数百CPUコアを使う大規模並列シミュレーションまで全員が「Enterボタンを押してみる」ところからスタートします。得られた成果は新型燃料の実用化研究や福島第一原子力発電所(1F)の廃炉研究等の国家プロジェクトや、民間企業との共同研究を通じて現在運転中の発電用原子炉の安全性向上にも貢献します。


原子力は総合理工学です。当研究室では以下により原子力発電技術を体系的に学び、その事故と次世代の原子炉を研究しています。また、当研究室のテーマは原子力分野においてメーカー、電力、規制、研究機関が実際に業務として取り組んでいる技術・研究開発に直結しているものが多いのも特徴です。参考までに各テーマと業務内容が特に近いセクターも例示します。
テーマ1: 第四世代原子炉の炉心設計と核データ・・・メーカー(核データは研究者)
テーマ2: 事故耐性燃料の設計と挙動解析・・・規制/研究者/メーカー
テーマ3: 原子力発電プラントの事故・安全研究・・・電力/メーカー/規制
テーマ4: 粒子法による溶融炉心挙動解析・・・研究者(メーカーの研究所を含む)

研究指導の例→学術誌に論文が掲載されるまで

プロジェクト研究等

2025〜2026年度 炉心物質移行挙動評価(令和7年度開始廃炉・汚染水・処理水対策事業補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発)(JAEA再委託))
2020〜2026年度 共通解析コードの高度化に係る検討(原子力の安全性向上に資する技術開発事業(安全性向上に資する新型燃料の既存軽水炉への導入に向けた技術基盤整備)(JAEA再委託))
2023〜2024年度 炉心物質のPCV内移行挙動解析・評価(経済産業省資源エネルギー庁廃炉・汚染水・処理水対策事業補助金(燃料デブリの性状把握のための分析・推定技術の開発)(JAEA再委託))
2020〜2023年度 社会に受け入れられる事故復旧性スーパー高速炉概念の研究(科研費基盤B:代表)
2019〜2021年度 Multi-Physicsモデリングによる福島2・3号機ペデスタル燃料デブリ深さ方向の性状同定(MEXT/JAEA-CLADS英知事業:代表)
2019年度 FEMAXI-ATFモジュールを用いた炭化ケイ素(SiC)被覆燃料棒のふるまい解析(資源エネルギー庁/JAEA受託)
2019年度 FEMAXI-7によるFeCrAl-ODS被覆燃料の事故時ふるまい解析(資源エネルギー庁/NFD受託)
2018〜2020年度 RPV下部構造破損・炉内物質流出挙動のMPS法による予測(JAEA公募事業:代表)
2018〜2019年度 MPS-THEMA Crosswalk on Corium Spreading Analysis(JSPS日仏二国間交流事業:日本側代表)
2018年度 IAEA CRP, "Analysis of Opotions and Experimental Examination of Fuels for Water-Cooled Reactors with Increased Accident Tolerance (ACTOF)"(JAEAと共同参加)
2017〜2020年度 沸騰水型軽水炉の過酷事故進展解析モデルの研究(株式会社テプコシステムズ受託)
2017〜2018年度 改良ステンレス鋼被覆燃料の燃料ふるまい挙動解析(資源エネルギー庁/JAEA受託研究)
2016〜2018年度 Multi-physicsモデリングによるEx-Vessel溶融物挙動理解の深化(MEXT英知事業:代表)
2016〜2017年度 炉心物質スランピング時の事象推移に関わるMELCOR解析(IRID/JAEA受託研究)
2016年度 新型燃料の既設BWRへの装荷時の燃料ふるまいに及ぼす影響等に関する解析評価(資源エネルギー庁/JAEA受託研究)
2015〜2017年度 事故耐性燃料棒のふるまいと溶融時の挙動解析研究(科研費若手B:代表)
2015年度 シビアアクシデント解析コードの炉心部熱計算手法の調査(JAEA受託)
2015年度 燃料ふるまい解析コードを用いた先進燃料の挙動解析(JAEA受託)